保育士の退職、やはり色々な問題がある
東京都では待機児童問題が非常に色濃く、また深刻になっていて、特に首都圏での待機児童問題はかなり深い問題となっています。
保育士の数が圧倒的に足りない状況で、今保育士として働いている方々にとっても激務となっている方が多いと思いますが、その勤務状態に関しては、東京都の保育士に関する調査においても顕著に表れているのです。
保育士として働いてきた人で、退職された理由を調べてみると、保育士特有の理由、「お給料が安い」という面に加えて、仕事量が多い、労働時間が長い等も挙げられています。
保育士として働きたいと考えていても、仕事量が多く疲労が蓄積されてしまうことや、労働時間が長くご家族がいる方は、ご家族に負担が大きくなるなど、激務となりやすい保育士の現状が見て取れるのです。
ただそのほかにも、保育士の退職理由があり、それぞれ、ご家庭の問題やお給料の問題など、生活に直結することも多くなっています。
東京では保育士の数が足りない状況もあり、雇用は多いけれど仕事内容が地方よりもずっと濃くなるということが、退職につながることもあるようです。
保育士として落ち込むこともある「子どもが嫌い」と思うようになった
仲間の保育士がいきなり辞めたいといってきたとき、その理由を聞いてみると「子どもを嫌いと感じるようになったから」という理由を聞いたことがあります。
自分勝手で我儘な子が多い、叱ると翌日に親御さんから保育園に対して苦情が来る・・・ということもあり、少しずつ子どもに対して愛情をもって接することができなくなったというのです。
確かに保育士の経験を積んできた中で、子供が好きというだけでは保育士として仕事できないなと感じることもあります。
保育は子どもが好きという気持ちも大切ですが、子どもがどう成長するか、また自分も保育士としてどう成長できるのか、考えていく必要があるのです。
職場の人付き合いに疲れた
保育士同士の人間関係がうまくいかないということもよくある話です。
今は男性の保育士も多くなっていますが、それでもまだ少数という状況で、まだ女社会という状況が多いと思います。
先生同士がうまくいかず、ぎくしゃくしてしまったり、規模の大きな保育施設だと派閥的なものができることもあり、正直、うんざりした経験がある方も多いでしょう。
地方に行くとなかなか保育士の正社員は見つからないという話も多いので、我慢する保育士も多いようですが、東京は転職先も多数あり、いつでも雇用がある状態です。
嫌な思いをして働くよりも、転職して心機一転、気持ちよく働ける職場に行きたいという気持ちもよくわかります。
このほかにも、持ち帰り仕事が多く家族との時間が持てない、保護者からのクレームがどう考えても理不尽だったのに園が対応してくれない、お給料が低くて経済的にやっていけないという意見も多いです。
保育士に限らず、働くところでは色々な問題がありますが、人手不足が非常に深刻となっている保育園にとって、この保育士の退職理由はしっかり考えなければならない問題だと思います。